【交通結節点の機能強化】

シームレスネットワークの形成

(軌間の違いが相互乗り入れを閉ざしていた大きな要因)

 それから,これが全国の軌間種別ですが,これが1067と1372という珍しいのがあります。これは函館,東京,東急の3つが1372,あと1435,新幹線と同じのが京阪,阪堺,京福,広電,熊本,長崎,鹿児島.あとは1067,JRの在来線と同じです。

 ここでこの軌間が違うと言うことが,一つには日本の公共交通機関の乗り入れの道を閉ざしていた大きな要因だろうと思います。

(カースルルーエでは鉄道へ乗り入れて100km/h走行)

 ドイツのカールスルーエでは、路面電車が鉄道へ乗り入れます。それで鉄道へ乗り入れますと、路面電車タイプでありながら時速100キロで走ります。そうするとエリアがかなり広がってくるんですね、今までの路面電車ですと市域だけでせいぜい10キロかそこらですが、それがどんどん広がるもんですから、利便性がどんどん出てくる、そして鉄道が持っている性能をフルに活かすことが出来る、非常にいま世界の交通のあり方になっています。

(前橋でも検討)

 日本でもすでにJRさんが検討を始めています。今年の1月20日にJR東日本さんが鉄道へ路面電車を乗り入れしたいというので調査に来られました。

 これは、上越新幹線が出来まして在来線が楽になっていたんですね、輸送がすいてきたので前橋市と他都市を結ぶのに、JR線に乗り入れようというもので、このパンフレットは岡山のRAKDAの方に頂いたものですが、「一緒に考えませんか前橋の都市交通環境」、新たな公共交通機関を活かしたまちづくりというのがありまして市長さんが始めの挨拶をしています。この中にLRT・路面電車を使ったもので検討したいと言う事をすでにこういったりっぱなパンフレットでやっております。すでに具体的な話もありましてJR線を使って効率的な交通体系をやろうという話もあります。

(岡山でも)

 このように日本の考え方も随分変わってきております。JR西日本のほうは岡山でそういった話を進めているそうです。研究段階だとは思いますが,JRさんがうまく行けばいいなと思っております。。岡山電気軌道さんとJRが同じ1067で同じ軌道幅ですから、連絡線さえうまく行けば、出来ないことではないです。ただし車両のほうの問題で複電圧持たなければいけません、路面電車は600ボルトですがJRさんは1500ボルトですから。まあこういった事で軌間の違いが相互乗り入れを阻害してきたんですが、だんだんとLRTという路面電車の性能自体も上がってた、そしてJRの方もすこし余裕が出てきた、というので一体的なエリアを持つ交通をという考え方に変わってきつつあると言う事です。


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