三周年を迎えて、
夢を実現にむけて

「枚方・LRT研究会」代表
長山 泰久

私たちは2000年という世紀の変わり目を経験するという幸運に恵まれました。ただ単に2000年を経験するということだけでなく、新しいミレ二アムを生きるにあたって、皆にとり住みやすく、生き生きした社会に変えていく働きを皆で実行していきたいものです。

それも地球規模の環境問題のような広い視野の問題にも積極的に関与し、それと同時に、われわれの生活の快適さを作り上げるというような身近な問題も、同時に考えていく必要があるのではないかと思います。LRTはその意味で重要な対象となるものなのです。

昨年10月、17名のメンバーでフランス・ドイツの4都市、5路線のLRTを視察し、各都市の中で住民の生活に密着した乗り物を体験してきました。特にフライブルクでは関係者から都市計画の中に位置付けられているLRTのあり方の説明を受け、参加者全員強烈な刺激を受けてきました。(枚方・LRT研究会 ヨーロッパ視察旅行報告書 2000年5月20日発行をご参照ください)

どちらかといえば、私自身これまでは人に優しい新しい乗り物としてのLRTに目を奪われていたきらいがありましたが、ストラスブール、フライブルク、カールスルーエなどのトランジットモールを経験し、そこには考えられないほど多くの人が集い、人生を楽しんでいる姿を眺めると、われわれの枚方にもこのような中核を作らなければならないという気持ちが沸いてきたものです。参加されたメンバーの方々もきっと街づくりの骨格としてのLRTの重要さを強く感じられたことだと思います。

本研究会は単に個々人が研究して発表する学術団体ではありません。われわれの町を住みやすい、全国に誇れるものにしたいと願い、街づくりの骨格ともなり、血管ともなる公共交通機関であるLRTの実現を目指してその道筋を研究していく団体なのです。

さまざまな隘路があることは十分承知しているのです。だが、世界には枚方と同じように狭い道路上を路面電車が走っている所もあるのです。無理だと最初から否定的な意見ばかり述べている人には何も発展はありません。どうすればそれが可能になるかを考え、積極的に問題を解決していくことが世の中を変えていく重要な態度なのです。

会員の夢であるLRTを夢で終わらせるのではなく、実現させるために皆で力を合わせて努力してまいりましょう。 


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