研究会を飛躍の年に

「枚方・LRT研究会」代表

長山 泰久

あけまして おめでとう御座います。

 枚方・LRT研究会も2年目を迎えました。昨年の6月に発足した本研究会は,初年度ではLRTコンセプト,意義・意味,ヨーロッパの都市におけるLRTの実状などについて情報交換を行ってきました。しかしこの研究会はただ単に情報を交換し,研究していれば良いと言う会ではありません。枚方に是非ともLRTを走らせ,それにより枚方の抱える問題の解決に寄与し,枚方市民の生活に役立てる事を目的とした会なのです。どうすれば実現への道筋を描けるかと言うポジティブな態度で情報を収集し交換し,また様々な方面に情報を発信して,多くの人たちの理解を求め,認識を深めてもらおうとする研究会なのです。

 日本各地でLRTを導入しようと言う動きが急激に活発になってきました。昨年には日本全国36地域でそのような活動が行われているのです。大阪市内でも11月15日に障害者の人たちを主体として「大阪にLRTを走らせる会」が産声を上げました。ともに手を携えてLRT実現に協力していく必要を感じます。

 比較的容易にLRT導入の可能な都市もありますし,いろいろな問題を抱えている都市もあります。枚方はどちらかと言えば後者に属するかもしれません。困難な中にも我々は夢を抱き,今年は隘路となる問題の一つ一つをどのようのようにすれば解決していけるかを考え,実現への礎を築いていくべき重要な年となります。

 幅広い市民の人たちにはもちろん,枚方の政治を司どる議員の方々にも,行政担当者の方々にも,LRTとは何なのか,なぜ枚方にLRTが必要なのかと言う事を知って頂く事が,まず最初のLRT実現の条件作りでしょう。

 個人会員,団体会員をいろいろな方策で増やして,研究会の基盤をより一層充実させる必要があります。LRTのイメージが鮮明に描け,それを見れば枚方にも低床式のLRTが必要だなと共感して頂けるような映像を作って幅広く市民の各層に働きかける事も効果的でしょう。

 枚方の渋滞問題を解決する交通体系を樹立する事はもちろん,枚方の活性化を図る,都市の美観形成に役立てるなどなど,LRTの導入はいろいろな側面にプラスの影響を与えます。LRTの路線を枚方のどこにどう考えるのか,それをどのように広げるかを検討する事は,会員の皆様にとっても実に楽しい今年の課題になりましょう。

 枚方の市域特性を知り,交通実態を知り,LRTの需要予測をし,経営の可能性を検討する事が大切です。LRTに関する各種規制をどうクリアーするかと言う問題もあります。LRTは自動車利用者との利害対立と言う難問もあり,それをどう解決するかと言う事も課題です。
理想を,そして夢を実現するためには本当に大変なエネルギーが必要です。今年も皆で手を合わせて活発な研究会活動を展開したいものです。

枚方・LRT研究会会報第3号目次へ戻る