問題解決の基本精神

 さまざまな問題がLRTを導入するに当たって解決されなければなりません。何がどうなっていて、どうすれば問題解決につながるかということをみんなで研究していこうじゃありませんかというのが、この会の趣旨であります。

 えー、ちょっと余談になりますが、私は本田宗一郎さんが創設された財団法人国際交通安全学会の創立時からのメンバーになっています。で、ホンダの人たちとつきあう機会が多かったのですが、この本田宗一郎さんからたたき込まれた本田の基本精神は、「できるかできないかを考え

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写真:オーストラリア・グラーツの狭い中心街を走る路面電車
撮影:長山氏

るのではなくて、どうすればできるかを考えろ」ということだそうです。本田さんの基本精神は技術屋さんとしてのものでして、可能性としては高いものだとおもいますが、LRTの導入というような社会システムの問題になりますと、困難度はもっと高くなるかも知れません。何はともあれ、何事においても最初からできるかできないかではなく、できるためにはどのような条件を考えていったらいいのかという積極性がなければ問題は解決しませんし、新しいことがらの創造はできないと思うんですね。

 今回の研究会の発足について新聞で報道されました。枚方市長とお目にかかって研究会の発足を報告し説明した後で、枚方市役所の記者クラブで記者の方々にこういう研究会をやりますよと1時間ほどにわたって説明いたしました。記者の方々も好意的に受けとめていただき、会ったすべての人が記事にしてくれました。

 だが、あの記事を見た人たちの中には、「そんなもんできるかいな」という気持ちをもった人も沢山おられると思いますね。そう思われるのも無理はないと思うのですね。ですが、とにかくその可能性を追求していくべき時代だと思っております。

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